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撮っていいですか?いいですよ、という合意形成からはじまり、どのように撮影するか。誰もがスマホで写真を撮ることができる現代でも、人物写真を撮るにはなんらかのコミュニケーションが存在する。
さいたま国際芸術祭2023で実施された「ポートレートプロジェクト」をさまざまな角度から考察した1冊。「ポートレイト撮影」という根源的かつ普遍的な“他者との向き合い方”を探求した過程と関係者のまなざしがまとめられている。
ポートレートの撮影をしたのは、3グループ。
カナダ出身でベルリンを拠点とするマーク・ペクメジアンは、道ゆく人々に声をかける方法を選んだ。モルドバ共和国出身でパリとアムステルダムを拠点とするオルヤ・オレイニは、自転車で被写体を探してその人がいる空間ごと撮影。そしてさいたま市に住む小学生6名は編集者との事前打ち合わせをもとに撮影を実施した。という事実、結果だけ書くとそれまでなのだが、プロジェクトを率いた川島拓人の狙いと、オファーを受けた関係者それぞれの個人的な思い、撮影の外側にあるコミュニケーションの痕跡が織り込まれているのも本書のユニークなところ。
「わたし」と「わたしたち」、人との関係性を考え続けるPartners studioだからこそ作り出された、形のないプロジェクトの総体が記された稀有な本。
英語&日本語|328ページ|161×220mm|2025
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